医療従事者は患者さんの気持ちを察し、行動することがとても重要な仕事です。治療や診察を丁寧に行うというのはもちろんのことですが、それに加えて患者さんの気持ちを読み取ったうえでの心遣いをしていかなければなりません。どうすれば患者さんの気持ちを理解できるのか考えてみましょう。
患者さんの気持ちを読み取り適切な対応をしていくためには、患者さんの立場になって考えることが必要です。この患者さんは何を求めているのか、一人一人としっかりと向き合っていくことが大切なのです。そのためには、患者さんの様子、表情といったものをよく見ていなければなりません。特に病院という場所に訪れている以上、必ず不安や心配を患者さんは抱いているはずです。そういった患者さん側の心境を理解し、心理的なサポートをしてあげることも医療従事者にとっての大切な役割です。この気持ちを癒やしてあげるというのは、実際的な治療と同じくらいに大事なことです。そのことを踏まえて真摯に患者さんと向き合ってあげてください。
とはいえ、患者さんの求めているものを察して行動しろ、と言われてもなかなかピンとは来ないかもしれませんね。難しく考えず、まずは些細なことからでも始めてみるのが良いでしょう。例えば手や足の不自由な患者さんがいれば、移動の手助けをしてあげる、スタッフは端に寄るようにし患者さんが動きやすくする、荷物を持ってあげるといったことならば自然に行えるはずです。また、困っている様子の患者さんがいれば積極的にスタッフの方から声をかけてあげるなど積極的な姿勢でいることも大事です。院内全体を清潔に保っておく、スタッフも常に身だしなみや言葉遣いに気を配るといった常識的なことをしっかりと持ち続けることももちろんです。そういった些細な気遣いの積み重ねが患者さんの満足感を高めることに繋がっていくのです。
上記のような気遣いを積み重ねていけばいずれ患者さんたちからも信頼されるようになり、安心して利用してもらえるようになります。しかし、現在の働き方、働く場所ではそういった改善を実行に移すのが難しいということもあるでしょう。もし、現状で今以上を目指すのが難しいならば転職を考えてみる価値があります。勇気のいることかもしれませんが、それがあなた自身や患者さんのためになる場合も大いにあり得るからです。