患者さんへ安心を与えるためには、まずその病院で働く医療従事者たちが前向きで、活き活きとしていなければなりません。そのために必要なのは仕事へのやりがい、また仕事に対する自信などです。そういったポジティブな感情を得るにはどうすれば良いのか、お教えしていきます。
前向きさ、ポジティブさなどを医療従事者が持つためにはどうすれば良いか、それは院内での成功体験をスタッフ皆で共有することです。例えば、こういったことが上手くいった、という出来事があったときに、それを自分の中だけで完結させてしまうのではなく同じ病院で働く仲間たちに伝え共有するのです。そうすることで一人の成功体験が皆の成功体験となるのです。その共有はスタッフたちに様々な良い影響を与えます。一人の成功体験を耳にすることで自分も頑張ろうとモチベーションが上がる人もいるでしょうし、何らかのミスをしてしまった人も明るい話題によって励まされることも考えるでしょう。そうなると病院全体に活気が湧き、自然と患者さんへ与える印象も良いものになっていくはずです。
では共有すべき成功体験とはどのようなものであるのかについて触れていきましょう。成功体験というと少し特別なものに感じられてしまうかもしれませんが、実際はそうではありません。もちろん手術など大きな事柄が万事上手くいったという大きな成功体験は共有すべきですが、もっと小さなものでも良いのです。例えば、患者さんにこんな風に接したら喜んでもらえた、その患者さんの様子などを伺い自分なりにちょっとした工夫をしたら良い結果になったなど些細なことでも良いのです。むしろ、そういった比較的小さな成功も共有しようとする方が良いでしょう。なぜなら、些細なことでも周囲と共有するために伝え、評価されることで成功体験をした本人のモチベーションが上がるからです。また、それくらいなら自分にもできるのではと他のスタッフに自信を持たせることにも繋がっていきます。ですので、ポジティブな話題はどんどん共有するようにしましょう。
成功体験の共有は上記のようにたくさんのメリットがあります。ただ、この際に注意してほしいこともあります。例えば、この成功体験の共有はお互いの成功を認め合えることが前提ですから他者に否定的な態度をとっては上手くいきません。また、共有体験を伝える側も万人に好まれるような内容を伝えるといった心がけは必要です。以上のことに気をつければ、患者さんに対するもてなしの姿勢も洗練されていくはずです。